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2023/07/28 16:59

作品に扱われている木材は
生木ではどんな姿をしているのか。
目の前の美しい樹木は
どんな輝きや氣を放っているのか...
旅で出逢った樹を中心に
樹木と木材と人を繋いでゆくシリーズです。



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🔷伊吹柏槇ってどんな木?
🔷大瀬崎のビャクシン樹林帯
🔷材質や特徴
🔷伊吹柏槇の作品
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伊吹柏槇(いぶき びゃくしん)
ヒノキ科の常緑針葉樹。
伊吹(イブキ)や 柏槇(ビャクシン)とも呼ばれます。


店主がとても心惹かれる木の一つ。
この木を加工した際 感動してしまいまして
生木にどうしても逢いたくなったんですね。

片道4時間程かけ逢いに行った先には…
伊吹柏槇とは その材質とはどういったものでしょう。

🔷伊吹柏槇ってどんな木?



[🌲火焔を纏う神・破壊と再生

画像は樹齢数百年~千五百年以上と言われる
大長老の伊吹柏槇群。
樹齢を重ねると 幹や枝が捻れ
樹皮が大きく裂けて剥離し
内部が剥き出しのものも多く


その姿は激しく勇ましく 火焔を纏う不動明王や
破壊と再生を繰り返す大蛇を思わせます。



[🌲伊吹山の神

海岸の岩場や崖地などに自生し
滋賀県の伊吹山にも多数自生しています。
この山は石灰岩の鉱山でもあり 元々は海。


「伊吹」の名には諸説あり
「伊吹山」はその一説なのですけども
名前についてはある方のBlogがとても印象的でした為
其方を残しておきます。


その昔 ヤマトタケルが伊吹山で遭遇した
荒々しい姿の山の主ー「伊吹山の神」を威嚇して
返り討ちを受けたという神話。
この神は「伊吹大明神」と呼ばれ
古事記では「牛のように大きな白猪」
日本書紀では「大蛇」とされています。


伊吹の木の直接の記述はありませんが
この荒々しい特異な樹形には 名前が示す
「山の主」や「伊吹山の神」を
連想させられるものがありました。



🔷大瀬﨑のビャクシン樹林帯

樹齢:数百年~千五百年以上
(本記事の画像は凡て 大瀬﨑の柏槇

海から岬を守るようにして
約130本もの柏槇が樹林帯を形成。
中には白骨化したものも。


此処には伊豆の七不思議の一つ「神池」があります。
海と柏槇に囲まれた中心にある 小さな淡水池。
鯉もたくさんいるんです。
柏槇が何か関係してるのでしょうか🌲



🔷材質や特徴


[🌲木の精霊に包まれる

美しい波模様
特異な樹形が
木理にもよく表れています。

削るとメンソールのようなとても良い香りが立ち昇り
周囲はたちまち 爽やかな香りと氣に...✨

空間が柏槇となり
柏槇の樹の中に包み込まれているようで
なんとも温かく優しい。
呼吸も自然と深くなってゆきます。

この包み込むような優しい氣は
柏槇の外見からはきっと想像がつかないのでは
と思います^^


[🌲森の精気・フィトンチッド

伊吹柏槇から漂うメンソールのような爽やかな香りは
「フィトンチッド」と呼ばれる成分によるもの。
前回ご紹介した杉と同様 非常に多く含まれており
樹種によって香りは少しづつ異なります。

フィトンチッドには殺菌・防腐作用があり
樹はこれで自らを守り そして周囲も浄化してゆきます。
それは「森の精気」とも言われ
私たちにも多くの恵みを与えてくれています。


[🌲不動明王

表の姿は 激しい火焔を纏う神の化身
内側は陽だまりのような温かさ。
チカラ強く そして慈愛に満ちた不動明王も
やはり火と水のエネルギーを併せ持つ存在。

見る人に様々なインスピレーションを届けてくれます。
もしご覧になられる機会がありましたら
あなたのおコトバも是非シェアいただけたら嬉しいです。