2019/11/25 02:15

『一頭の野生動物との出逢いから』


先日の山のキャンプでのこと。
就寝中 テントのすぐ真横(外)で何かの足音がして目が覚めた。
人ではないーー二足歩行ではない生体系の何か。
足音と共に伝わってくるその生体の輪郭が 小動物以上のもっと大きなもののような気がして その日夕方偶然鉢合わせたツノの大きな野生鹿のことを思い出す。
テントから出ると既に姿は無く その代わり辺りは前にも闇の深さが増し 漆黒の空を埋め尽くす程の星たちが 宝石の様に透き通った光を放っていました。


人々が寝静まった真夜中の天体ショー。
その生物が来なければ この星空を体感できることはなかった。
きっと空腹で食べ物を求めてやってきたその動物は 姿は私には見えないけれど 向こうは私が見えていて ずっと今も見ている。その気配だけは感じる。
余った食料を近くに置き 一人山の中へ 星空の散歩に出かけました。


昼間見ていた豊かで親しみさえ感じた自然たちは闇と一体化し 野生動物や更に山や大地とも渾然一体となっていて 人間社会に慣れすぎた私にはどこか隔たりがあり 大きな ”深淵” の様に感じてました。
自分の中で生まれた隔たりによって 不安や恐怖は掻き立てられるのだけど 実際山には野生動物が沢山居る為 此方が見えていなくても 此方を視ている者は居ると思うのです。そういった状況は自然に緊張感が増し 眠っていた生存本能や野性的な感はむくっと立ち上がってくるんですね。
とはいえ手つかずの山奥という訳でもなく 比較的守られた空間ではあるのですが。


生存本能が目覚める非日常的な環境の中で体感した 山での天体観測。
宇宙からの光は万遍なく私の元にも降り注ぎ 様々な想いも何もかももあたたかく包み込んでくれてるようで 胸が熱くなったのでした。


落葉を終えた冬の樹々に降りてくる星たち。
それはもう宝石を身に纏ったようで コトバにならない美しさで。
そんな中 無数の星たちの中でも特に際立って青い光が ひゅーっと流れ星の様に胸に落ちてくる。
それが何の星だかは後でわかるのですが 
星を詠み 星と共に生きてきた遥か遠い昔の人々は 天上の星々を旅の道標とし 祈りや信仰の対象としたと云います。
時代を越えた今 私も同じ星々を見て コトバに表せないような不思議な力を感じたのでした。



『銀河の森』

あの時テントに現れた謎の生物は 私にとっては遣いのようでした。
単に食べ物を求めてやってきた1野生動物の行動によって 私は山の中で美しい宇宙の星々を体感することができ そしてそれが作品を生み出すきっかけともなる。そしていつかこれらの作品を手にしてくださる方の元で きっと新たなStoryが生まれてゆくのではないでしょうか。


それまで何の繋がりもなかった野生動物によって生まれた繋がり。
世界はきっとこうして少しづつ フラワーオブライフのように 見える世界と見えない世界を行き来しながら 今この瞬間も何かと交流し合い繋がっているのだなぁと思います。





山での星旅から戻ってくると・・
テントの傍に置いた食料は綺麗に完食。それが妙に嬉しく おかわりを足し更に10分程散歩し戻ってくると それにも食した形跡が。笑
相手は私のことをずっと見ているけれど 私からは見えない。その野生動物との互いに距離を侵さないやり取りは 一種の交流であり 文通の様にも感じました。


朝起きて その夜のことを連れに話すと
「星じゃなくて 鹿に逢いに行ったんでしょ🦌」と笑われました。。💦